北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会

守る会HPより転載

http://hrnk.trycomp.net/

「北の砲撃で朝鮮学校無償化停止」民主政権の非常識
産経新聞 11月27日(土)20時5分配信

 【名言か迷言か】

 「(朝鮮学校に対する授業料無償化は)制裁的意味合いではございませんが、こういう緊張状態で、朝鮮半島が緊張してくる中、現時点では手続きを停止することが望ましい」

北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島砲撃を受け、仙谷由人官房長官は24日の記者会見で、教育内容や外交問題は問わずに授業料の無償化適用を判断するとした政府方針を見直す考えを示した。

菅直人首相も翌25日夜のぶらさがりで、「砲撃という大きな事件を国会で議論している中でプロセスを止めると指示しました」と述べた。

そもそも朝鮮学校への無償化は、野党各党や各種世論調査で反対論が支配的だった。中井洽(ひろし)前拉致問題担当相ら民主党内でさえ根強い反対論があったのも周知の事実だ。
拉致問題が未解決なうえ、金正日総書記という独裁者を礼賛し、反日教育を実施していることなどが根拠だった。
こうした学校にまで税金を投入するのはおかしい−という至極真っ当な理由だった。

そういった「常識」を押し切る形で実施に向けて舵を切った無償化について、現政権の2トップは「半島情勢が緊張している」ため凍結するのだという。
前原誠司外相も26日の記者会見で、「(砲撃で)前提が変わった。
北朝鮮朝鮮戦争休戦以来、初めて民間人が住む島に無差別で砲撃を加えた。
言語道断だ。
私の考える(見直しの)条件に含まれる」と強調し、高木義明文部科学相も24日の会見で方針転換の理由を「平和という前提が崩れたから」と説明した。

現政権が国民目線を完全に失ってしまっているのは明らかだろう。
日本には何十年も拉致されたままの同胞がいる。
政府認定だけでも12人、未認定を含めれば100人は下回らない。
しかも工作員が国内に侵入し、強引に北朝鮮へ連れ去ったケースが多い。
その政府の主要閣僚が、今回の砲撃まで平和との認識を持っていたとしたら、即総辞職した方がいいだろう。

自民党町村信孝官房長官は「(無償化適用の凍結は)結果オーライかもしれないが、どう考えても元々、対象にした判断が間違っている」と指摘した。
橋下徹大阪府知事も「砲撃と拉致問題とどこが違うのか」と政府の判断に首をかしげる
こうした声こそ国民の常識なのではないか。

小学校から大学まで71校ある朝鮮学校には昨年だけで北朝鮮から2億円の援助金が在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)経由で送金されている。
朝鮮学校の校長と総連幹部との間には人事異動も行われ、北朝鮮本国を頂点とした「トライアングル」が存在するのだ。
無償化の対象となる朝鮮学校10校に同じ2億円程度といわれる支援金を与えることは、お金に色がつかない以上、本国からの送金を日本政府が「肩代わり」してやることに等しい。
この事実ひとつで、迷わず朝鮮学校に無償化を適用しないことこそ、国民の常識というものだろう。(森山昌秀)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101127-00000574-san-int

守る会は他のいくつかの団体と共に、これまで朝鮮学校無償化に反対の立場を貫いてきました。
ですから、基本的には、日本政府のこの姿勢を支持し、無償化阻止に向けて動き出してほしいと考えます。

しかし、ここであえて個人的(三浦)の乾燥を述べますが、政府のこの問題に対する姿勢はあまりにも無原則です。

私は、ある無償化賛成の議員の方(この方は、北朝鮮の人権問題にも深い理解をお持ちの方です)から、このようなお話を聞いたことがあります。
教科書に問題があることはわかった。
しかし、子ども達を敵にしたくは無い、むしろお金を出してもそのことによって口も出していく、お金も生徒の家庭、個人に渡し、学校には決して渡さないし、北朝鮮に送るなど悪しき流用をしたら直ちに停止するつもりだ。
生徒を敵に回さず、しかしあの学校を良くしていく道を探りたい。

また、生徒の学ぶ権利は守ってあげるべきだ、差別になる、北朝鮮政府とあの学校の生徒は別で、北朝鮮政府の行っていることの犠牲に子ども達を巻き込みたくない、こういう言論も多かったと思います。
そして、民主党の少なくとも現政府と文科省は、その方向で、外交問題拉致問題、また教科書の内容を無償化の原則の理由にはしないと語ってきたように思います。
高木文科相も、内容には問題ありとしながらも、改善は求めるが拘束力は無いという趣旨のご発言をしてきたと思います。

しかし、今回の砲撃で、政府は無償化見直しに向かい始めました。
では、朝鮮学校の子ども達はあの砲撃に責任があるのでしょうか?
私は直接は無いと思いますよ。
外交問題とこの教科書の問題は絡めないというのなら、また、子供たちの権利はたとえどんな状態でも守るというのなら、たとえさらなる戦争になっても無償化は行うべきではないでしょうか?
こうして軍事的挑発が発生し、韓国との関係の重要性や日米同盟の重要性が増し、また世論も無償化を受け入れないだろうから見直すというのは、正直、原則論なき場当たりの政策というのは無礼でしょうか。

私個人は、無償化を推進する動きには、子供たちの権利を守るなどといったきれいごとではない別の思惑があったのではないかと憶測していますが、それは想像に過ぎないので申しません。
そして、無償化阻止を主張する私の立場は全く変わりませんが、仮に無償化がこれで阻止されたら、それは正直私たちの運動が正しかったからというよりも、北朝鮮がおろかな軍事挑発をしたからに過ぎません。

かって保守思想家の福田恒存はこう述べました。
80年代、かって盛んだった左翼思想が凋落し、まだまだとはいえ軍事問題や憲法改正論を語ることができるようになった状況になりました。
評論家としてデビューした戦後直後から一貫して平和主義の偽善を暴いてきた福田に対し、同じ保守派の方が、いい時代になってきましたね、という趣旨のことをいいますと、福田氏は何も変わらないと答えたのでした。

平和主義が退潮し、その非現実性が明らかになり、見たところ保守派の言論が強くなってきたように見えるけれど、それは要するにアフガン侵攻などソ連の軍拡や拡張政策のおかげに過ぎない。
われわれの言論が勝ったなどと夢うぬぼれてはならない。
平和主義の偽善を暴いたのも、保守派の言説を強めたのも、結局言論や思想の力ではなく隣国の軍事的拡張だったという事実ほど、戦後の日本の言論界の空しさを示したものはない。
福田氏はこう語り、晩年は、むしろ進歩派以上に保守派の言論の問題点を厳しく指摘したのでした。

何度でも繰り返します。
朝鮮学校無償化に私たちが反対するのは、教科書内容が虚偽に満ち、最悪の独裁者を礼賛し、在日の歴史も朝鮮半島の歴史も歪めているからなのです。
未来の日本人と朝鮮人の友好と共生にそむく教育だからです。
そこに公費が投入され、日本政府が事実上お墨付きを与えるのは間違っていると判断するからです。

仮に北朝鮮政府が軍事的挑発を行ったから無償化をやめるのなら、今度は将来南北がこの問題で一応妥協し、6カ国協議に向かえば無償化を再考するのでしょうか?
そのような無原則な政策であっていいはずはありません
。日本国は様々な問題はあろうとも、自由と人権、民主主義、そして日本のアジアの一員としての歴史伝統を価値とする国家であるはずです。
それに真っ向から反する金独裁政権を礼賛する学校に公費を出すような国家では、あらゆる価値観が融解し、単に経済的利得だけを追求する理念無き社会への道をひたすら歩み続けることになるでしょう(三浦)

(転載終わり)

神鬼放談

今回は守る会、三浦小太郎氏の論文を守る会HPから転載させていただきました。

私も三浦小太郎氏と同じ理由で朝鮮学校の子供達の人権のためにも無償化に反対してきました。

公立高校は本来、義務教育ではないので日本、外国人学校も無償化の必要はないという私見もあってすべての高校の無償化に反対していたのも事実です。

しかし、現在においては高校卒業資格が常識化しており中卒卒業者の就職先は困難を極めているのは現実問題でありましょう。

実際、わしの同級生も合格できる高校があっても貧困でいけない友達がおりました。

現在は立派な漁師になっていると思います。

しかし、時代は変わりましたし日本の漁業も危機的状況になっております。

個人レベルの努力では、いささかどうしようもない状況もあるのであれば奨学金や奨学貸付などの議論も必要だと思います。

問題は、学業に専念できる環境つくりであり、お金の問題じゃない・・そこじゃない・・と思うのです。

学費は就職してから支払う奉公システム(看護学校で採用されている)というものがありますが、看護婦学校などで採用され、学費は将来の就職先である病院が一部負担して、そのかわりその看護学校卒業後は学費を負担してくれた病院で(奉公期間の間)働くというシステムです。

企業が将来の社員のために学費を負担し、人材を得る。

こういうシステムも存在しても良いと思います。

経済循環システムについても研究していますがあらゆる手段を尽くしてやるべきです。

民主党マニフェストはどう見ても金を湯水のようにばら撒くだけで根本的な問題を解消するものではないと判断したほうがいいでしょう。

高校生や学生だけでなく失業者や就職困難者にもいえることだと思います。

金を渡して済む問題ならば、経済学は必要ないのです。

経済が繁栄するには労働意欲と労働環境と職場の充実が大切なのです。

さて、朝鮮学校の場合どうでしょうか?

主体思想金正日体制の手中にあって在日朝鮮の子供達が本当に日本人と共存していけるのでしょうか?

民族文化、音楽、芸術、風俗、歴史の教育は勿論必要だと思いますし、大切な事です。

しかしながら、それが独裁政権によるプロバカンタに染まった教材によるものであるならば、それは逆に本来の民族性の棄却になりはしないでしょうか。

それに大韓航空機事件や拉致問題に関しても記述がなく、日本人に敵対心を持つようなシステムであれば、それに日本の公費をつぎ込む事は出来ません。

党は党議で朝鮮学校無償化を決定し、朝鮮半島有事を見て無償化取り下げを言い出しています。

これは国民を馬鹿にしすぎています。

これも外国人参政権と固定票がリンクする愚かな行為です。

結局、選挙のために在日を利用しようとしているだけで、自分の立場が悪くなると尻尾をまいているのです。

これを人権詐欺といいます。

在日の皆さんも馬鹿にされているのです。

小沢氏が韓国で在日韓国人参政権を実現させると明博大統領に言ったそうですが、それこそ在日票という票田と利権のために吐いた言葉です。

在日のかたがアイデンティティを持つ朝鮮半島が豊かに繁栄する事が本来は大切な事であるはずです。

あの収容所国家では毎年数えきれない一般国民や子供が餓死しています。

公開処刑では大根を数本盗んだだけの子供も射殺されています。

日本で仮に参政権を得ても何も変わりません。

今こそ、在日の皆さんは本国の人権問題に目を向けて、我々と共に戦うときがきたのです。

あなたがたの同胞も、あなたがたを必要としています。

拉致被害者も日本人の助けをまっています。

その事、ぜひ今後議論していきたいと思っています。


神鬼